ボーイング社
BOEING


※モデル2707は、1960年代に行われたアメリカの超音速旅客機プロジェクトである。アメリカの超音速旅客機製造の政府契約コンペに勝利したボーイング社は、ワシントン州シアトル Seattleの自社工場で開発を開始した。設計は、250〜300人乗りで巡航速度がマッハ3程度の大型機として浮上した。コンコルド Concorde等競合する超音速輸送機(SST)よりはるかに大きく、速い機体を目指したのである。このSSTは、航空業界内外で大きな話題となった。当初から航空業界では、この設計の経済性に疑問があると指摘されており、その懸念は開発中に部分的に解消されたに過ぎない。また、ソニックブームやオゾン層への影響等、SSTのコンセプト全体が否定的に報道されることもあった。モデル2707の設計上の大きな特徴は、旋回翼の採用であった。しかし、開発中にこの機構に要求される重量と大きさが増大し、従来のデルタ翼に変更せざるを得なくなった。コストの上昇と明確な市場がない為、2機の試作機を完成させる前の1971年に中止された

↑Image courtesy of Shipbucket.


Update 22/12/19