Tank
アイコン | 意味 |
映画やTVドラマ、ドキュメンタリーに使用された場合の意味です | |
参考文献、小説や書籍に登場する事柄です | |
インターネットやTVゲームに登場する事柄です |
- 重量:54.45t(M1A1は57.15t、M1A1(HA)は61.5t、M1A2は62.1t、M1A2SEPは63.2t) 車体長:9.83m 全幅:3.66m 全高(M1A1):2.44m(M1A2は2.37m) 履帯幅:63.5cm エンジン:Avco Lycoming AGT-1500ガス・タービン1基 出力(M1):1,500馬力 最高速:整地67km/h/不整地48km/h 航続距離:495km(M1A1、M1A2は465km、M1A1(HA)は479km、M1A2SEPは426km) 携行燃料(M1):1,910リットル 主武装:51口径105mmライフル砲M68A1 1門(M1A1、M1A2、M1A2SEPは44口径120mm滑腔砲M256 1門)、12.7mm重機関銃M2、7.62mm同軸機関銃M240 乗員:4名
- ※ジェネラル・モータース社デトロイト・ディーゼル・アリソン部門(現ダイムラー・グループ(デトロイト・ディーゼル)と現ロールスロイス plc(アリソン))とクライスラー社ディフェンス部門(現ジェネラル・ダイナミックス社ランド・システムズ部門)が競合、クライスラー社案が採用される
↑An Australian Army M1A1 Abrams Main Battle Tank from the 2nd Cavalry Regiment during an amphibious assault exercise on Exercise Alon as part of Indo-Pacific Endeavour 2023 in the Philippines on Aug. 25, 2023. Australian MoD Photo. Image courtesy of USNI news.
↑AbramsX Technology Demonstrator on the Move. General Dynamics Land Systems.
XM1 | ◎試作車 |
M1 | ◎基本タイプで主武装は51口径105mmライフル砲M68A1 |
IPM1 | ◎M1の主砲基部、変速機、サスペンション、ショック・アブソーバーの改良型 |
M1A1 | ◎44口径120mm滑腔砲M256を搭載、電子機器類を換装 |
M1A1(HA) | ◎砲塔や、車体前面部の複合装甲に劣化ウラン装甲材を導入し、APFSDSにも対応 |
M1A1HC | ◎陸軍と海兵隊の両者のM1A1への部品共通化プログラムへの対応 |
M1A1D | ◎M1A1用のDigital enhancement packageを適用した車両 |
M1A1M | ◎イラクへの輸出用 |
M1A1 FEP | ◎FEPはFirepower Enhancement Packageの略。海兵隊のM1A1の性能向上。主な改修内容は、電子機器の更新や、車外有線電話の設置、新型砲弾の搭載 |
M1A1 AIM | ◎エイブラムス統合管理(Abrams Integrated Management)改修を施したM1A1の近代化改修型 |
M1A1 KVT | ◎クラスノヴィアン派生戦車。仮想敵部隊が運用 |
M1A2 | ◎電子機器類などのC4Iシステムが向上された車両。車長用熱線映像装置と武器ステーション、自己位置測定装置や航法装置、各部隊・車両間での情報共有能力(IVIS)、デジタルデータバス、無線インターフェース・ユニットなど追加 |
M1A2 SEP | ◎M1A2向けのシステム拡張パッケージ(System Enhancement Package)。FBCB2(Force XXI Battlefield Command Brigade and Below)への対応機能、多数のコンピュータによる発熱から乗員室の室温を守る向上型冷却装置を装備 |
M1A2 SEPv2 | ◎砲塔上にクロウIIリモートウェポンシステム(RWS)の搭載、装填手用機銃へのシールド設置、砲手用熱線映像主照準装置に装甲を追加、車長用キューポラの変更、車外有線電話ボックスの設置、AN/ULQ-35デュークIED起爆妨害装置の搭載、従来のM250発煙弾発射機に加え、最新の発煙弾発射機の搭載、各種電子装備の更新、高性能エアコンの設置など |
M1A2S | ◎サウジ・アラビア輸出・更新用のM1A2 |
M1A2 SEPv3(旧称M1A2C) | ◎発電と配電の増加、通信とネットワークの改善、新しい車両健康管理システム(Vehicle Health Management System: VHMS)とメンテナンス向上のためのLRM(Line Replaceable Module)、エアバースト弾を使用するためのADL(Ammunition DataLink)、対IED装甲パッケージの改善などを行っている。また、エンジンの代わりに、停車中に電子機器を動かすための補助動力装置(APU)を装甲下に装備しており、左後部の小さな排気口で視覚的に区別できるようになっている。砲塔面に追加されたより受動的な弾道保護、新しい爆発反応装甲マウント(Arams Reactive Armor Tile: ARAT)、砲塔側面に追加されたトロフィー・アクティヴ保護システム Trophy Active Protection systemsとともに。プロトタイプは2015年にテストを開始し、2017年10月に最初のものが納入。最初の部隊は2020年7月に受領した |
M1A2T | ◎2019年3月時点で台湾に売却を申し出ているとされるM1A2Cの特殊構成ヴァリエーションで、2019年7月時点でアメリカ国務省の承認を受けている。DSCAの声明によれば、劣化ウラン装甲がFMS輸出装甲に置き換えられる以外はM1A2Cとほぼ同等であるとのこと。トロフィーAPSシステムについては言及がない。新造戦車はアラバマ州アニストン陸軍補給処Anniston Army Depotとオハイオ州リマの共同システム製造センター Joint Systems Manufacturing Centerで生産される |
M1A2 SEPv4(旧称M1A2D) | ◎2022年3月29日現在開発中。 司令官用独立熱視計 Commander's Primary Sightとも呼ばれる司令官用主視野と砲手用主視野が、改良型レーザー距離計とカラー・カメラの第3世代FLIRでアップグレードされる予定である。追加的な改良は、高度な気象センサー、レーザー警告/検出レシーヴァー、指向性スモーク・グレネード・ランチャー、新しいXM1147先進多目的(advanced multi-purpose: AMP)120mm戦車弾の統合を含むAN/VVR-4 レーザー警告受信機 laser warning receiverとROSY迅速オブスキュラント・システム rapid obscurant systemはアメリカ軍によって、エイブラムスとブラッドリー戦闘車に採用すべく試験されている。M1A2 SEPv4派生型は、2023年9月6日にアメリカ陸軍によって正式にキャンセルされた。陸軍は2030年代に就役するためにM1E3と命名されたエイブラムスの新しい派生型を開発することを計画している |
M1A2-K | 開発中。クウェート陸軍のための独自のヴァリエーションで、クウェートの現在のM1A2フリートを置き換える予定である |
M1A2R | ルーマニア陸軍向けのヴァリエーションで、現在開発中 |
M1E3 | 2023年現在、開発中。2023年9月6日、アメリカ陸軍は計画されていたM1A2 SEPv4型を中止し、代わりにM1E3と名付けられたエイブラムス戦車の新型にリソースを振り向けると発表した。この新型戦車はモジュール式のオープンシステム・アーキテクチャー open-systems architectureを採用し、より軽量で戦場での生存性を高めるよう設計されている |
M1 Assault Breacher Vehicle(ABV) | ◎M1の車体を使用した地雷原を啓開するための工兵車両。ニックネームは“ブリーチャー(切り開く者)”もしくは“シュレッダー” |
M1グリズリーCMV(M1 Grizzly Combat Mobility Vehicle) | ◎M1の車体にドーザー、バケットなどの装備を取り付けた工兵車両 |
M1パンサーII地雷処理車(M1 Panther II Mine Clearing Vehicle) | ◎砲塔を除去したM1の車体に、マインプラウもしくはマインローラーを装着した地雷処理車両。リモコンによる無人遠隔操作で行動 |
M104ウルヴァリン重突撃橋(M104 Wolverine Heavy Assault Bridge) | ◎M1の車体を使用して開発された架橋戦車 |
XM2001クルーセイダー自走榴弾砲(XM2001 Crusader self-propelled howitzer) | ◎M1の車体を使用して開発された自走榴弾砲。弾薬運搬車/補給車であるXM2002と同時開発される。重量やコストが原因で2002年に開発中止 |
M1 Abrams LIBERTY AIR-DEFENCE SYSTEM | ◎対空機銃、対空ミサイルを搭載した対空自走砲型。計画のみ |
M1 Abrams AGDS | ◎2連装の35mm機関砲ブッシュマスターIIIとADATSを搭載した対空自走砲型。計画のみ |
M1 TTB | ◎試験車両。自動装填式120mm砲を搭載した無人砲塔、車体前部に乗員3名を集中配置 |
M1 Thumper | M1 Thumper(ATAC Demonstration Systemとしても知られる)は、実験的なXM291 ATAC(LW120と呼ばれることもある)滑腔砲を試験するために、大きく改造された砲塔を装備した1両のM1A1であった。140mm弾は大きすぎ(M829 APFSDSの2倍の薬室容積と2倍の銃口エネルギーを誇る)、重すぎて人間の装填手では移動できず、XM91機械式カセット・オートローダー mechanical cassette autoloaderの搭載が義務付けられた。1988年と1990年代にアバディーン試験場 Aberdeen Proving Groundでテストが行われ、M1A1と同等の精度を示したが、装甲貫通能力は著しく高かった |
M1 CATTB | ◎先進要素技術試験戦車。自動装填式140mm砲、ステルス性、新型ガス・タービン・エンジンなど新技術を搭載 |
エイブラムスX(AbramsX) | ◎AbramsXは、M1エイブラムス・シリーズのアップグレード案である。M1A2 SEPv3/SEPv4から将来のMBTまでの暫定的なソリューションとして、ジェネラル・ダイナミックス・ランド・システムズ General Dynamics Land Systems社により提案された。AbramsXは、オートローダー autoloader、無人砲塔、ハイブリッド電気パワー・パックによる50%以上の燃費向上、機動性向上のための軽量化などを特徴としている。2022年10月、GDLSは技術実証機とその各種テストの様子を紹介するヴィデオを公開した |
- ※運用国(アルファベット順、Image courtesy of 世界の地図・世界の国旗)
オーストラリア陸軍 M1A1 AIM | |
台湾陸軍 M1A2T | |
エジプト陸軍 M1A2 | |
イラク陸軍 M1A1M | |
クウェート陸軍 M1A2K | |
モロッコ陸軍 M1A1SA | |
サウジ・アラビア陸軍 M1A1、M1A2S | |
ウクライナ陸軍 M1A1SA | |
アメリカ陸軍 M1(保管中)、M1A1各種、M1A2、M1A2 SEPなど アメリカ海兵隊 M1A1 |
↑Image courtesy of Shipbucket.
- ※下の画像は映画会社コロンビア・ピクチャーズ映画「トリプルX ネクスト・レベル xXx: State of the Union」に登場するステルス戦車 Stealth Tankとして製作された。さらに下の画像は映画会社パラマウント映画の映画「トランスフォーマー Transformers」でブロウル Brawl(映画ではデバステーター Devastator)の変形する戦車として撮影で使用されたものはM1エイブラムスを元にデザインされたオリジナル車両で、大型トラックや建設機械のシャーシと走行装置を用いて製作されたプロップ車両であり、実在していない。なお、この車両は「トリプルX ネクスト・レベル xXx: State of the Union」に登場するステルス戦車 Stealth Tankとして製作されたプロップに改造を加えたものである
↑Image courtesy of Shipbucket.
- ※参考文献
- 戦車マガジン3月号別冊「AFV 94 1994 世界の戦車年間」デルタ出版(1994年)
- 「ABRAMS: A History of American Main Battle Tank, Volume 2」Echo Point Books & Media(2015年)
- ウィキペディア
- THE AFV DATABASE
Update 24/09/06