ボーイング社
Boeing


C-14/C-15計画の中止に伴い、米空軍は、戦術的なSTOL輸送機から、STOL能力を備えた戦略輸送機へと要求を変更した。米空軍はふたたび産業界に設計案の募集を行ったが、寄せられた提案はどれも画一的なもので、専門家でなければ見分けがつかないような機体ばかりだった。マクドネル・ダグラス社は、YC-15を拡大した機体で競争に勝利した。この機体は、長距離任務向けに最適化された後退翼を備え、C-17グローブマスターIIIとして採用された。ほかの競合各社も、YC-15のブロー・フラップを含む、プロジェクトの仕様を満たすために同様の道筋をたどった。ボーイングを除く全てが。マクドネル・ダグラス社は、AMST計画で採用が見送られた機体を新たな仕様に合わせて再設計し、ボーイングもまったく同じことを行った。YC-14は必要な積載量に対応するため機体を大型化したが、最大の変更点はエンジン配置にあった。ボーイングは4基のエンジンは過剰であると判断し、代わりに3基のエンジン配置を採用。ロッキードのトライスターと同様の方式で、尾部に1基のエンジンを組み込んだ。エンジンを極後方に配置したため、機体のバランスを保つには、主翼に搭載するエンジンを延長されたマウント・フレーム上で大幅に前方に移動させる必要が生じた。ボーイングにとって残念なことに、この特異な構成は採用されず、同社のモデル1050は机上の設計図の段階を超えることはなかった。 注目すべきは、ボーイングが自社の機体を“C-16”と命名していた点である。これは本来、YC-14/YC-15に続く次期型として割り当てられるべき名称であった。しかし、米空軍はC-16をスキップし、マクドネル・ダグラス社の成功した設計がC-17となった。競合する設計がまだ設計図の段階にあったにもかかわらず、ボーイングは自信を持って提案にC-16という名称を適用しており、これほど大胆な行動をとったのは同社だけだったようだ。C-16をスキップした公式な理由は存在しないが、最も有力な推測は、戦場でのF-16との混同を避けるためである。もっとも、C-15とF-15の間で同様の問題が懸念された形跡はないようだが

↑Image courtesy of Shipbucket.


Update 26/03/22